こんにちは、ワンワンです。
今日は、1級建築士の試験内容について話していきます。試験の内容を把握していないと合格はできません。
合格するためには試験内容の分析と自分自身の得意、不得意の把握、現状の得点力の確認が必要となってきます。
1級建築士の試験について
1級建築士の試験は ⑴学科試験 ⑵製図試験 の2段階試験で構成されています。⑴学科試験を合格してから、⑵製図試験を受けることができます。
⑴学科試験を合格したら⑵製図試験は3回の受験が可能となります。そのため、⑵製図試験では去年、一昨年に合格できなかった受験生と一緒に試験を受けることになります。
学科試験について
学科試験は4つの選択肢問題の5科目で構成されています。科目は計画、環境・設備、法規、構造、計画となります。合計点と各科目の足切点が合格点を超えていることが合格条件となります。
計画 20点満点(20問)
環境・設備 20点満点(20問)
法規 30点満点(30問)
構造 30点満点(30問)
施工 25点満点(25問)
合計 125点満点(125問)
「計画」
建築計画、都市計画、建築生産、建築史の問題となります。主に暗記問題となりますが、選択肢の文章が変わっても正誤がわかるように、建築計画を理解して覚えていくようにしましょう。
また建築史は国内、海外と幅広く出題されます。また、最新の建築物についても問われることもあるので、建築雑誌で新しい建物をチェックしましょう。
「環境・設備」
環境工学(日照、採光、色彩、換気等)と建築設備(空気調和設備、給排水、電気設備等)の問題となります。覚える暗記問題がありますが、計算問題も少し出ます。
ただ覚えるだけでは頭に入らないので、図や絵と共に勉強していきましょう。そうすれば、理解しながら覚えることが可能となります。計算問題は出る可能性のある問題が少ないので、計算方法を身につけましょう。
「法規」
建ぺい率、容積率の計算問題から構造強度、用途地域と幅広く出ます。また建築士法、消防法、そして新しくできた法令についても出題されます。
法規の試験は法令集の持ち込みが可能です。試験までにどれだけ法令集を開いたかが点数につながっていきます。何回も引いて内容を覚えるぐらい問題をこなしましょう。
あと法令集は線を引くことは問題ないですが、文字を書き込むのは禁止なので注意しましょう。
「構造」
構造計算問題が6〜7問、鉄筋コンクリート造、鉄骨造等の問題が22〜23問で構成されています。構造計算問題は毎年似たような問題が出るので、解き方を身につければ点数が取れます。
その他の鉄筋コンクリート造等の問題は暗記問題となります。出題範囲が広く、免震・制震の問題も出ます。また新しく決まった事柄(去年だと特定天井)についても出るので、チェックが必要となります。
「施工」
施工計画、工事管理、各種の工事、請負契約について出題されます。範囲が広い事と細かい数値を覚えなければいけません。図や絵と共に覚えることが大切です。
また、本や動画で工事の手順を確認することも効果的な勉強方法になります。
製図試験について
製図試験は6時間半の長い試験となります。試験会場には製図版、筆記用具、電卓、時計等を持っていきます。製図試験課題はどのようなものが出るかは7月下旬に発表されます。
発表される内容は、設計する建物の課題、必要な図面、建築計画の注意事項となります。こちらをチェックした上で試験対策をしていきます。
製図試験は、学科の合格発表を待って準備していは間に合いません。学科試験の自己採点で合格点に達していると想定されたならすぐに準備をしてください。
約2ヶ月ほどの期間で合格するには、休みが無いと考えて勉強時間を確保してください。また6時間半の試験なのでエスキス〜製図完了までの時間分配が大事になってきます。まずは製図スピードを上げて時間内にかけるようにしましょう。
製図試験の合格基準は毎年発表されていますので、チェックしてください。製図試験は必ずこれで受かるという基準設定が難しいです。ただ基本的に発表されている合格基準を押さえていること、説得力のある設計が出来ていれば合格できます。
傾向をつかむ方法
これは学科試験に対しての方法です。まず過去問でどの分野が出て、問題数をチェックしていきます。これは過去問や資格学校の問題集でまとめてある資料があります。
ここで何をチェックするかというと配点が高い分野と必ず出る分野です。
例えば「構造」ですが、鉄筋コンクリート造、鉄骨造は必ず出る分野でかつ配点が高い分野です。これが1番大事で、勉強に時間をかける所になります。
1番に必ず出る分野かつ配点が高い分野
2番に必ず出る分野
3番にその他
と優先順位をつけて勉強する必要があります。1級建築士はかなり範囲が広く、そして覚えることが多い試験です。優先順位をつけて勉強しないと点数が取れません。
自分自身の実力確認と得意、不得意の把握
これは過去問をまず1年分でいいのでやりましょう。それで現時点の点数と合格点の差を認識すること、そして得意、不得意分野を確認しましょう。
まず現時点の点数を認識することで、どれだけ勉強しなければいけないのか想像ができます。それと得意、不得意分野を認識することでさらに詳細な優先順位をつけることが可能となります。
もちろん1番時間をかけるべきなのは、不得意分野で必ず出る分野かつ配点が高い分野となります。得意分野は好きなところである可能性が高いので、自ずと勉強もするし覚えやすい分野となっています。それは逆に言うと時間をかけなくても点数が取れる分野となります。
あとは自分自身の好みや合う勉強方法も考慮して優先順位をつけることをお勧めします。
「1級建築士の試験内容を把握していますか?」まとめ
1級建築士の試験は範囲が広く、覚えることが多い試験となっています。また、仕事をしている中での勉強なので多くの時間を取れるのが休日のみとなります。
合格するには、戦略的に優先順位を立てて計画し、効率よく勉強していくことが必要となっていきます。
まずは過去問で試験傾向をつかむ事、そして自分自身の実力確認と得意、不得意分野を把握しましょう。特に不得意分野で必ず出る分野かつ配点が高い分野には時間をかけましょう。
そして自分自身の好みや好きな勉強方法があると思うので、そこも考慮しながら勉強計画を立てていきましょう。計画をきっちりこなしていけば1級建築士の試験で点数が取れてきます。
頑張っていきましょう。