法規の問題解説

1級建築士 法規 木造の壁量計算問題の解き方

こんにちは、ワンワンです。

1級建築士試験では「構造」と並ぶ重要科目「法規」がありますね。両科目ともに30点の配点があり、他の科目に比べても点数が高い割合で占めています。

「構造」と「法規」の両科目を満点取れば60点となり、全科目の点数125点のうち48%、つまりほぼ半分の50%分の得点を占めています。

「構造」と「法規」を制することが1級建築士の学科を合格する確率をグッと上げる要因となります。

1級建築士試験の「法規」の勉強方法を知りたいあなたは、こちらをお読みください。

法規の勉強方法 1級建築士試験こんにちは、ワンワンです。 1級建築士の学科試験で法規、構造は30点満点と配点が高い科目となっています。この配点の高い法規について...

ワンワンは構造設計の仕事をしているので「構造」が得意というのは言うまでもありませんが、実は「法規」も得意でした。

本番の試験では「法規」を29点、または30点を取りました。(記憶があやふやで申し訳ありません。)

実は「法規」の問題には「構造」の内容が含まれてきます。今回はその問題の中で壁量計算の問題解説をやっていきます。

この記事では、

  • 木造の壁量計算問題

について、1級建築士のワンワンが解説していきます。

ワンワン
ワンワン
近年では、木造の壁量計算の問題が毎年出題されている重要な問題となっています。ぜひ解き方をマスターして1点を勝ち取りましょう! 

木造の壁量計算問題

 

図のような木造2階建て(屋根は金属屋根)住宅の1階部分は、桁行方向と梁間方向に必要な壁量を計算せよ。

この問題を解く時にチェックすべき法は「建築基準法施行令 令46条4項」となります。

要約すると

  • 地震力に必要な壁量=床面積×階の床面積に乗ずる数値(令46条4項 表2)
  • 風圧力に必要な壁量=見付面積×見付面積に乗ずる数値(令46条4項 表3)

この上記の式を使って計算すればOKです。

ただし、風圧力の見付面積は、その階の床面から高さ1.35mの範囲の面積は見付面積対象外となりますので、注意をしてください

補足説明

問題文に「地盤が著しく軟弱な区域として特定行政庁が指定する区域」とある場合は、令88条2項に該当して、令46条4項の表2の数値に1.5倍を乗じます。

これは令46条4項の( )書のところに記載があるのでチェックをしましょう。

地震力に必要な壁量計算

まず地震力ですが床面積は分かっているので、階の床面積に乗ずる数値を法令集で調べる必要があります。

  • 屋根は金属屋根なので令43条1項の表(2)に掲げる建築物に該当します。
  • 2階建ての1階について聞かれているので、階数が2の建築物の1階の項目に該当します。

ちなみに屋根が瓦であれば、令43条1項の表(1)または(3)に掲げる建築物に該当します。

上記から表を見ていくと29cm/m2が該当することがわかります。

$$地震力に必要な壁量={100m}^{2}\times{29cm/m}^{2}={2900m}^{2}$$

地震力は桁行方向、梁間方向共に同じ値となります。

風圧力に必要な壁量計算

風圧力は見付面積と見付面積に乗ずる数値が必要ですね。まずは見付面積に乗ずる数値について法令集で確認しましょう。

令46条4項の表3を見ると、特定行政庁が指定した区域かそれ以外の区域のどちらかとなります。

問題文で指定が無ければそれ以外の区域となり、見付面積に乗ずる数値は50cm/m2が該当します。

次に見付面積です。風圧力は桁行方向と梁間方向の両方向を計算する必要があります。そして、見付面積は1階床面から高さ1.35mの範囲の面積は見付面積対象外となります。

梁間方向の見付面積はは逆に

$$桁行方向の見付面積={60m}^{2}-{1.35m}\times{5m}={53.25m}^{2}$$$$梁間方向の見付面積={120m}^{2}-{1.35m}\times{20m}={93.00m}^{2}$$

そして最後に風圧力を計算しましょう。

桁行方向の必要壁量計算の対象見付面積は、桁行方向に風の力が生じた時に風を受ける面となるので、東面の見付面積となります。

梁間方向の必要壁量計算の対象見付面積は、梁間方向に風の力が生じた時に風邪を受ける面となるので、南面の見付面積となります。

$$風圧力に必要な壁量(桁行)={53.25m}^{2}\times{50cm/m}^{2}={2662.5m}^{2}$$$$風圧力に必要な壁量(梁間)={90.00m}^{2}\times{50cm/m}^{2}={4650m}^{2}$$

地震力と風圧力に必要な壁量を比較

最後に桁行方向と梁間方向の必要壁量を決定します。その時に、地震力と風圧力に必要な壁量を各方向で比較します。

桁行方向の必要壁量

  • 地震力に必要な壁量:2900m2
  • 風圧力に必要な壁量:2662.5m2

ここで大きい方の数値を採用します。

桁行方向の必要壁量は2900m2となります。(地震力で決定)

梁間方向の必要壁量

  • 地震力に必要な壁量:2900m2
  • 風圧力に必要な壁量:4650m2

ここで大きい方の数値を採用します。

桁行方向の必要壁量は4650m2となります。(風圧力で決定)

「1級建築士 法規 木造の壁量計算問題の解き方」まとめ

チェックすべき法令

建築基準法施行令 令46条4項

  • 地震力に必要な壁量=床面積×階の床面積に乗ずる数値(令46条4項 表2)
  • 風圧力に必要な壁量=見付面積×見付面積に乗ずる数値(令46条4項 表3)

桁行方向、梁間方向の必要壁量決定には、地震力、風圧力に必要な壁量を比較して大きな方の数値を採用する。

ワンワン
ワンワン
木造の壁量計算は実は簡単な計算で解くことができます。近年は毎年出題されているので、必ず解けるようになりましょう!

1級建築士試験の構造で出題される壁量計算問題を知りたいあなたは、こちらをお読みください。

1級建築士 構造力学 木造の壁量計算問題の解き方こんにちは、ワンワンです。 1級建築士の構造の中で、計算問題は約6問出ます。実はそれ以外の文章問題でも計算問題が1問、または2問出...

実務で使う壁量計算について知りたいあなたは、こちらをお読みください。

誰でもわかる壁量計算①  必要壁量の計算こんにちは、ワンワンです。 家の設計をするときに、木造平家・2階建て、延べ面積500m2以下の建物は、4号建築物と言って、構造計算...