家づくり

中小規模の施工会社が倒産したらどうなる?そのための住宅完成保証制度

こんにちは、ワンワンです。

最近は色々と経済の変動が激しく、これからどうなっていくのだろうかと不安が出てきます。

特に家を建てようと考えている人は、施工会社(工務店、ハウスメーカー)が倒産する可能性があるかもしれないと考えることもあるでしょう。

そのときは大手ハウスメーカーを選ぶというのは一つの選択肢となります。大手ハウスメーカーなら体力があるので、倒産する可能性はかなり小さいです。

トップクラスのハウスメーカーが倒産の危機となれば、国、経団連が救済してくれるかもしれませんしね。

中小規模のハウスメーカー、工務店ではどうでしょうか。基本的によほど無理な経営をしていなければ大丈夫かと思いますが、経済の変動によっては経営が苦しくなってくるかもしれません。

もし家の建築中に倒産したら、お金や工事はどうしたらよいのかと途方に暮れます。

そこでそんな不安を持つ人のためにあるのが、住宅完成保証制度となります。

この住宅完成保証制度に施工会社が登録していれば(当該物件毎に保証する必要はある)、建築中に施工会社が倒産しても保証をしれくれる制度があります。

今回は、住宅完成保証制度について話していきます。

この記事では、

  • 住宅完成保証制度

について、1級建築士のワンワンが解説してきます。

ワンワン
ワンワン
小さな施工会社が必ず倒産するわけではありません。逆にある程度の売上がある(年商数百億円)ハウスメーカー(富士ハウス)が倒産した事例があります。どこが倒産するかを判断するのは難しいですが、住宅完成保証制度に入っている会社を選ぶのも一つの倒産対策となります。

住宅完成保証制度とは

住宅完成保証制度とは、万が一に施工会社が倒産した時に下記のことを保証する制度となっています。

  • 施工により必要な金額の保証
  • 工事を引き継げる施工会社の紹介

住宅完成保証制度は工務店、ハウスメーカーの事業者が利用することが可能となっています。

家を買う人が入る保証ではありませんので注意してください。

住宅完成保証制度は国土交通大臣が指定した保険会社で扱う保証制度で、数社の保険会社で取り扱っています。

基本的に対象の建物は下記となります。

  • 住宅
  • 併用住宅(延べ面積の1/2以上が住宅であること)

保証金額については、その保険会社によって異なりますし、施工会社が入っている保険のグレードによっても変わってきますので、確認は必要です。

ここでは住宅保証機構の住宅完成保証制度の内容を参考にして説明します。(この保証内容は保険会社によって異なります。)

  • 前払金の損害保証は請負金額の1〜20%
  • 増嵩工事費用は請負金額の20%

Aタイプは増嵩工事費用の保証のみ、Bタイプは前払金の損害保証と増嵩工事費用の保証の2種類があります。

例として、Bタイプの前払金の損害保証(1〜20%保証)と増嵩工事費用の保証で請負金額が3000万円の場合とします。

上記のように払い過ぎた金額(前払金の損害)と足が出る金額(増嵩工事費)を保証してくれます。(ただし、保証金額には保険会社の審査があって認められた金額のみとなります)

そして、住宅完成保証証が発行されてから住宅完成保証制度が有効となります。そして発行後に工事を着工します。

ではこの住宅完成保証制度はどの施工会社でも入ることが可能かというと、そうではありません。

保険会社の審査があります。審査内容は様々ですが経営状態も審査となるので、すでに経営状態が悪い施工会社は入ることができません。

住宅完成保証制度に入っているかどうかで経営状態が良いかどうかを判断し、施工会社を選ぶことが倒産に対する一つの対策方法となります。

しかし、住宅完成保証制度に入っていない施工会社もいます。

経営が良い状態が続いている会社は入る必要がないかもしれません。基本的に住宅完成保証制度は工事中に倒産することに対しての保証となるので、倒産の心配が無い会社は入る必要がないと判断しているかもしれません。

富士ハウスの倒産から学ぶこと

2009年に富士ハウスの倒産がありました。富士ハウスの倒産はこれまでの工務店、ハウスメーカーの倒産とは違い、かなり大きな範囲で被害をもたらしました。

まずは富士ハウスの簡単な紹介からです。

富士ハウスは静岡県浜松市に本社を置いたハウスメーカーとなります。

  • 支店 78箇所
  • 住宅展示場 144箇所

を全国展開していた会社です。売り上げは最高で約474億円を平成13年にあげてます。

規模としては中堅ハウスメーカーのレベルの売上と事業規模となります。そんな大きなハウスメーカー が倒産したので、工事中の家、未着工の家が多く残りました。(2009年2月9日時点)

  • 工事途中の家 728件
  • 未着工の家 806件

これだけの多くの家が工事が完了することもなく、富士ハウスは倒産しました。しかも住宅完成保証制度には入ってなかったので、多大な被害をもたらしました。

ここで注目なのが富士ハウスが着工時の支払いを請負金額の70%を要求していたことです。

通常であれば、

  • 請負契約時 請負金額の10%
  • 着工時 請負金額の30
  • 上棟時 請負金額の30%
  • 完成時 請負金額の30%

という支払い割合が一般的となります。しかし、富士ハウスは着工時に請負金額の70%を要求していたので、相当経営が苦しかったし、自転車操業のようなお金の回し方をしていたのだと思います。

富士ハウスの倒産から分かることは、通常の支払い割合より大きく外れる支払い額(特に前倒しで)を求められた場合は、その施工会社の経営状態は良くないと判断しても良いと思います。

小さな工務店、ハウスメーカーについて

小さな工務店、ハウスメーカーも経済状態によって倒産に追いやられることがあります。基本的には体力が無いことが要因となります。

しかし、そんな小さな工務店、ハウスメーカーでも経営し続けている会社もあります。ワンワンが個人的に思う特徴として、

  • 会社設立から長く続いている
  • 年間の施工棟数を限定している
  • 従業員の人数も経営に無理の無い人数としている
  • 地域密着型
  • 評判が良い

があたるのではと思っています。上記に該当する会社であれば、経営規模が小さくても無理のない経営をしているので生き残っていける可能性はあります。

「中小規模の施工会社が倒産したらどうなる?そのための住宅完成保証制度」まとめ

住宅完成保証制度について

  • 施工により必要な金額の保証
  • 工事を引き継げる施工会社の紹介

富士ハウスの倒産から学ぶこと

着工時に通常の支払い割合より多い割合の支払いを求めらた場合、その施工会社の経営状態が悪い可能性が高い。

小さな工務店、ハウスメーカーについて

  • 会社設立から長く続いている
  • 年間の施工棟数を限定している
  • 従業員の人数も経営に無理の無い人数としている
  • 地域密着型
  • 評判が良い

経営規模が小さくても無理のない経営をしているので生き残っていける可能性はあります。

家を建てる際に施工会社の経営状態を分かる範囲で調べること(住宅完成保証制度に入っているかどうかを含めて総合的に判断)で、家の建築中に施工会社の倒産リスクを減らせるのではないでしょうか。

ワンワン
ワンワン
建てたい施工会社で住宅完成保証制度に入っていない場合があります。その時は入っていない理由を聞いて、その理由に納得できるかどうかで判断したら良いかと思います。ただし、着工時にお金を通常の30%よりとても高い割合で請求してきたら、経営状態が危ない会社と判断しましょう。