家づくり

誰でもわかる壁量計算② 存在壁量と必要壁量のチェック

こんにちは、ワンワンです。[mathjax]

以前に解説した壁量計算①の続きとなります。前回の誰でもわかる壁量計算①を読みたいあなたは、こちらをお読みください。

誰でもわかる壁量計算①  必要壁量の計算こんにちは、ワンワンです。 家の設計をするときに、木造平家・2階建て、延べ面積500m2以下の建物は、4号建築物と言って、構造計算...

前回の記事で計算した必要壁量を使って、耐力壁の配置を実際に計画してみましょう。

この記事では、

  • 壁量計算 必要壁量と存在壁量のチェック

について、1級建築士のワンワンが解説していきます。

ワンワン
ワンワン
壁量計算をチェックできるようになれば、家に必要な耐力壁枚数を計算することができます。ただし、今回の計算は建築基準法の仕様規定の計算となります。品確法の性能表示による計算とは違う結果となります。

存在壁量と必要壁量のチェック

上図は「誰でもわかる壁量計算①」で計算した問題となります。ここで計算した結果の必要壁量は下表となります。(必要壁量はmに変換しました。)

階数 必要壁量
2 750cm → 7.50m
1 1500→ 15.00m

必要壁量からどのように耐力壁配置を計画するのでしょうか。

そこで大切なのは耐力壁の仕様規定となります。

軸組の種類 壁倍率
厚さ1.5cm×幅9cm以上の木材 1.0
厚さ3cm×幅9cm以上の木材 1.5
厚さ4.5cm×幅9cm以上の木材 2
厚さ9cm×幅9cm以上の木材 3
構造用合板で厚さ5mm以上(外壁は7.5mm以上) 2.5

①〜④が筋かい、⑤が構造用合板の壁倍率となります。この壁倍率を使って、下式を満足するように耐力壁を配置します。

$$存在壁量=Σ(壁倍率×耐力壁の長さ)≧ 必要壁量$$

つまり、必要壁量以上の耐力壁を配置しましょうという事です。

例題

「誰でもわかる壁量計算①」で計算した必要壁量を使って、耐力壁の計画をしていきます。

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」筋かいを配置する場合

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の壁倍率は1.5、そして必要壁量は下表となります。

階数 必要壁量
2 750cm → 7.50m
1 1500→ 15.00m

2階の耐力壁の計画

ここで耐力壁の長さをaと仮定します。

$$1.5×a≧7.50m$$$$a≧\frac{7.50}{1.5}=5.0m$$

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の筋かい(存在壁量)を5.0m以上配置するればOKです。

1階の耐力壁の計画

ここで耐力壁の長さをaと仮定します。

$$1.5×a≧15.00m$$$$a≧\frac{15.00}{1.5}=10.0m$$

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の筋かい(存在壁量)を10.0m以上配置するればOKです。

耐力壁配置の例は下図となります。X方向とY方向の両方向に2階は5m、1階は10m以上の耐力壁配置が必要です。

ワンワン
ワンワン
「誰でもわかる壁量計算①」の結果では、X方向とY方向が同じ必要壁量となったので、同じ耐力壁枚数を配置しています。X方向、Y方向の存在壁量が異なれば、各方向で存在壁量と必要壁量のチェックが必要となります。

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」筋かいをたすき掛け配置する場合

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の壁倍率は1.5となり、今回はたすき掛け配置となるので壁倍率は1.5×2=3.0となります。

ワンワン
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筋かいはたすき掛け、構造用合板は両面配置する事で壁倍率を2倍することが可能です。ただし、最大壁倍率は5.0までとなります。

そして必要壁量は下表となります。

階数 必要壁量
2 750cm → 7.50m
1 1500→ 15.00m

2階の耐力壁の計画

ここで耐力壁の長さをaと仮定します。

$$3.0×a≧7.50m$$$$a≧\frac{7.50}{3.0}=2.5m$$

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の筋かい、たすき掛け(存在壁量)を2.5m以上配置するればOKです。

1階の耐力壁の計画

ここで耐力壁の長さをaと仮定します。

$$3.0×a≧15.00m$$$$a≧\frac{15.00}{3.05}=5.0m$$

「厚さ3cm×幅9cm以上の木材」の筋かい、たすき掛け(存在壁量)を5.0m以上配置するればOKです。

耐力壁配置の例は下図となります。X方向とY方向の両方向に2階は2.5m、1階は5.0m以上の耐力壁配置が必要です。

注意点

例題で耐力壁配置を図で表しました。ここで気づくことは2階の耐力壁枚数が少ないけど大丈夫かなあと不安になってきますね。

実務ではこんなに少ない耐力壁枚数にすることはありません。

四分割法によって外部側に耐力壁をより多く配置することになります。また、耐力壁間の距離がかなり飛んでいるので床が危険になるので、建物内部にも耐力壁を配置することになります。

今回は、あくまで壁量計算のみの例として耐力壁枚数を配置しています。

「誰でもわかる壁量計算② 存在壁量と必要壁量のチェック」まとめ

耐力壁の仕様規定

軸組の種類 壁倍率
厚さ1.5cm×幅9cm以上の木材 1.0
厚さ3cm×幅9cm以上の木材 1.5
厚さ4.5cm×幅9cm以上の木材 2
厚さ9cm×幅9cm以上の木材 3
構造用合板で厚さ5mm以上(外壁は7.5mm以上) 2.5

筋かいのたすき掛け、構造用合板の両面配置は、壁倍率を2倍することができる。ただし、最大壁倍率は5.0とする

存在壁量と必要壁量のチェック

$$存在壁量=Σ(壁倍率×耐力壁の長さ)≧ 必要壁量$$

ワンワン
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壁量計算は簡単な計算で、必要な耐力壁枚数を計算することができます。しかし、これで終わりというわけではあります。その他に四分割法とN値計算が必要となります。

誰でもわかる壁量計算①を読みたいあなたは、こちらをお読みください。

誰でもわかる壁量計算①  必要壁量の計算こんにちは、ワンワンです。 家の設計をするときに、木造平家・2階建て、延べ面積500m2以下の建物は、4号建築物と言って、構造計算...