構造力学の問題解説

1級建築士 構造力学 鉄筋コンクリート造の終局耐力の計算

こんにちは、ワンワンです。

1級建築士の文章問題にで出る計算問題の一つとして、鉄筋コンクリート造の終局耐力の計算があります。

この問題は毎年出る頻出問題ではありませんが、過去には出題されたことはあります。

この問題は特に難しい問題ではないので、解き方をマスターすれば点数になる問題です。

この記事では、

鉄筋コンクリート造の終局耐力の計算

について、1級建築士のワンワンが解説していきます。

鉄筋コンクリート造の終局耐力の問題①

図の鉄筋コンクリートの梁について、上側圧縮、下側引張となる曲げモーメントが作用する場合の終局曲げモーメントを求めよ。ただし、コンクリートの圧縮強度は30N/mm²、主筋はD22とし、1本当たりの断面積は387mm²、主筋の材料強度は345N/mm²とする。

この問題を解くには公式を使います。

終局曲げモーメント Mu=at・σy・j

at:引張鉄筋断面積(mm²)

σy:主筋の材料強度(N/mm²)

j:応力中心距離 j=0.9d(mm²)

d:有効せい(mm²)

at:引張鉄筋断面積とは、主筋が引張が生じる側の断面積の合計となります。今回は問題文で「下側引張」とあるので、下側の主筋断面積の合計となります。

σy:主筋の材料強度は問題文にある345N/mm²を使います。今回は上下筋共に345N/mm²なので、この数値しかありませんね。

j:応力中心距離は引張合力と圧縮合力の距離となります。圧縮合力の位置が分からないので、概算で計算する式があります。それがj=0.9dとなります。

d:有効せいとなり、圧縮縁から引張合力の作用位置までの距離となります。

これを図に表したものです。

つまりこの計算式は全塑性モーメント問題と同じ解き方、偶力モーメントを使って解く問題となります。

全塑性モーメント問題について知りたいあなたは、こちらをお読みください。

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では計算していきましょう。

at:引張鉄筋断面積

引張鉄筋断面積は下側となります。

at=3本×387mm²=1161mm²

σy:主筋の材料強度

σy=345N/mm²

d:有効せい

d=800-65=735mm

j:応力中心距離

j=0.9×735=661.5mm

終局曲げモーメント

Mu=at・σy・j=1161mm²×345N/mm²×661.5mm/1000²=265kN・m

答えはMu=265kN・m

鉄筋コンクリート造の終局耐力の問題②

図の鉄筋コンクリートの梁について、上側圧縮、下側引張となる曲げモーメントが作用する場合の終局曲げモーメントを求めよ。ただし、コンクリートの圧縮強度は36N/mm²、主筋はD25とし、1本当たりの断面積は507mm²、主筋の材料強度は345N/mm²とする。

断面積と主筋径を変えた問題です。こちらも同じ解き方でOKです。

at:引張鉄筋断面積

引張鉄筋断面積は下側となります。

at=3本×507mm²=1521mm²

σy:主筋の材料強度

σy=345N/mm²

d:有効せい

d=900-70=830mm

j:応力中心距離

j=0.9×830=747mm

終局曲げモーメント

Mu=at・σy・j=1521mm²×345N/mm²×747mm/1000²

=392kN・m

答えはMu=392kN・m

「1級建築士 構造力学 鉄筋コンクリート造の終局耐力の計算」まとめ

  • 終局曲げモーメント Mu=at・σy・j
  • at:引張鉄筋断面積
  • σy:主筋の材料強度
  • j:応力中心距離 j=0.9d
  • d:有効せい
ワンワン
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鉄筋コンクリート造の範囲は4点〜5点が取れる所となります。その中で、計算問題が1問出る可能性があります。簡単な問題なのでマスターしましょう!

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