構造力学の問題解説

1級建築士 構造 風荷重の要点、出題される可能性が高い箇所

こんにちは、ワンワンです。

構造設計で考慮すべき水平方向の外力、風荷重について話していきます。この風荷重も1級建築士試験で問われる可能性が高い所です。

風荷重というのはいわゆる台風や強風などの強い風の力を計算するものです。竜巻は考慮されていません。

この風荷重を考慮しなければいけない可能性が高いのは、木造と低層の鉄骨造となります。

構造設計では、風荷重と地震荷重のどちらか大きい方の荷重を計算に考慮すれば良いからです。その時に建物重量が軽い、木造と低層の鉄骨造は風荷重で決まる可能性があります。

あとは、超高層建築物についても風荷重で決まる可能性があります。

では、その風荷重はどのように計算して数値を出す事ができるのでしょうか。

この風荷重の計算過程が出題されます。

この記事では、

  • 1級建築士試験に出る風荷重

について、1級建築士のワンワンが解説していきます。

ワンワン
ワンワン
風荷重の計算をする問題は出ません。風荷重の計算の式を問われる内容となっています。試験に出やすい所を中心に覚えていけば、点数が取れるようになります。 

構造骨組用の風荷重

風荷重には2種類あります。

  • 構造骨組用
  • 外装材用

まずは構造骨組用の風荷重から説明していきます。

  • 風荷重=風圧力×見付面積
  • 風圧力=速度圧q×風力係数Cf
  • 速度圧q= 0.6EVo2
  • E=Er2×Gf

E:屋根高さ、周辺の地域の建物等で風速に影響を与える状況に応じて算出した数値

Er:平均風速の高さ方向の分布を表す係数

Gf:ガスト影響係数

Vo:各地域ごとの基準風速

上記の式から風荷重を計算します。

風力係数Cfは外圧係数から内圧係数をの差となります。

  • Cf=Cpe(外圧係数)-Cpi(内圧係数)

速度圧qを注目してください。

  • 速度圧q= 0.6EVo2

上記の式から速度圧qは基準風速の2乗に比例していることがわかります。

Vo:基準風速ですが、稀に発生する暴風時の地上10mにおける10分間平均風速に相当する値です。

あとはよく出題される平均風速の高さ方向の分布を表す係数Er、ガスト影響係数Gfです。

Er、Gfを出すには地表面粗度区分というものを使います。

地表面粗度区分 都市計画区域外 都市計画区域内
I 極めて平坦で障害物がないものとして特定行政庁が定めた区域 なし
II 地表面粗度区分Ⅰの区域以外の区域、ただし建築物高さ13m以下を除く 地表面粗度区分Ⅳの区域以外の区域のうち海岸っせん、または湖岸線までの距離が500m以内の区域
地表面粗度区分Ⅰ、Ⅱ、Ⅳ以外の区域 地表面粗度区分Ⅰ、Ⅱ、Ⅳ以外の区域
なし 都市化が極めて著しいものとして特定行政庁が規則で定める区域

上記の表の内、下記は覚えてください。

  • 地表面粗度区分Ⅰは、極めて平坦で障害物がない区域
  • 地表面粗度区分Ⅳは、都市化が極めて著しい区域

次に平均風速の高さ方向の分布を表す係数Er、ガスト影響係数Gfの高さと地表面粗度区分の換気を表したグラフです。

(グラフは簡略化して特徴のみを分かりやすくしています。正確なグラフではありません。)

ここでよく出題されるのがこのグラフ関係を文章にして問う問題です。

特徴としては、下記となります。

平均風速の高さ方向の分布を表す係数Er

  • 高さが高くなるほどErの数値は大きくなる
  • 地表面粗度区分がⅣ(都市化が極めて著しい区域)→Ⅰ(極めて平坦で障害物がない区域)に対してErの数値が大きくなる

ガスト影響係数Gf

  • 高さが高くなるほどGfの数値は小さくなる
  • 地表面粗度区分がⅠ(極めて平坦で障害物がない区域)→Ⅳ(都市化が極めて著しい区域)に対してGfの数値が大きくなる
ワンワン
ワンワン
このErとGfの問題を問われることが多いです。グラフを覚えた方が答えが確実に導き出せます。

外装材用の風荷重

外装材用の風荷重は、

  • 屋根葺き材(全ての屋根葺き材)
  • 屋外に面する帳壁(建築物の高さ13m超える帳壁を対象)

に対して使います。

屋根葺き材は高さに関係なく外装材用の風荷重の計算をしなければいけません。帳壁は建築物の高さ13mを超えるもののみを対象とし、建築物の高さ13m以下の帳壁は対象となりません。

外装材用の風圧力は、

  • 風圧力=平均速度圧q×ピーク風力係数Cf
  • 平均速度圧q=0.6Er2Vo2

となります。構造骨組用の風荷重と式は似ていますが、平均速度圧、ピーク風力係数という所が違います。

特徴としては、

  • 構造骨組用の風荷重よ外装材用の風荷重の方が大きい
  • ピーク風圧係数は屋根中央より屋根の縁(端)の方が大きい

となります。

超高層建築物の風荷重

超高層建築物はどこからという定義はありません。想定ですが建築物の高さが100m超えになるかと思います。

そんな超高層建築物の風荷重についてもたまに試験で問われることがあります。

超高層建築物が風荷重を受ける時に、風向と直交する方向とねじれ方向の建築物の振動に対して考慮しなければいけない。

これはカルマン渦という現象の影響を構造計算で考慮しましょうという事です。

「1級建築士 構造 風荷重の要点、出題される可能性が高い箇所」まとめ

構造骨組用の風荷重

  • 風荷重=風圧力×見付面積
  • 風圧力=速度圧q×風力係数Cf
  • 速度圧q= 0.6EVo2
  • E=Er2×Gf

平均風速の高さ方向の分布を表す係数Er、ガスト影響係数Gfと地表面粗度区分のグラフ

外装材用の風荷重

外装材用の風荷重の対象

  • 屋根葺き材(全ての屋根葺き材)
  • 屋外に面する帳壁(建築物の高さ13m超える帳壁を対象)

外装材用の風圧力

  • 風圧力=平均速度圧q×ピーク風力係数Cf
  • 平均速度圧q=0.6Er2Vo2

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