こんにちは、ワンワンです。
1級建築士試験の構造で鉄筋コンクリート造のひび割れ問題が出題されます。出題率が高い問題ではありませんが、たまに出題されます。
実は、コツを分かっていれば簡単に解ける問題となっています。
そのコツのキーワードは「曲げモーメント」と「変形」「引張」です。
このキーワードを使って説明していきます。
この記事では、
- 鉄筋コンクリート造のひび割れ
について、1級建築士のワンワンが解説します。
鉄筋コンクリート造のひび割れが生じる要因は?
コンクリートは、「圧縮に強くて引張」に弱い特徴があります。その弱点となる引張を補うのが鉄筋となります。そこがうまく補い合って鉄筋コンクリート造となります。
しかし、鉄筋が入っていても外側はコンクリートで覆われています。そのため、引張力が生じる箇所にはコンクリートにひび割れが生じます。
引張力が生じる所のひび割れは、引っ張られる方向に対して直交方向にひび割れが生じます。

これが曲げひび割れ(曲げモーメントによって生じるひび割れ)となります。
そして、次にせん断ひび割れというのがあります。
これは耐力壁、柱と梁で内法寸法が短い部材に生じるひび割れです。こちらは変形の状態を理解することで、引張力が作用していることがわかります。
そして、引っ張られる方向に対して直交方向にひび割れが生じます。

この2つのひび割れの特徴を覚えてください。
曲げひび割れのコツ
曲げひび割れのコツは曲げモーメント図を書くことです。
ラーメン構造のひび割れ図を考えてみましょう。

上図の曲げひび割れ図を書いてみてください。
この時にまず曲げモーメント図を書いてみましょう。そうすると下図のようになります。

曲げモーメント図の特徴として、引張側に曲げモーメント図を書きます。
そうすると引張側は自ずと曲げモーメント図が描かれている側と分かりますね。
引張側がわかれば、引っ張られる方向に対して直交方向にひび割れを描きましょう。

せん断ひび割れのコツ
せん断ひび割れのコツは、曲げモーメント図と変形となります。

上図のせん断ひび割れ図を書いてみましょう。
まずは曲げモーメント図です。

そして曲げモーメント図から変形を考えましょう。
曲げモーメント図がある側に変形が生じます。
上図のように変形を書けたら、引っ張られる方向に対して直交方向にひび割れを描きましょう。

「1級建築士 構造 鉄筋コンクリート造のひび割れ問題を解くコツ」まとめ
ひび割れについて
引張力が生じる所のひび割れは、引っ張られる方向に対して直交方向にひび割れが生じます。
- 曲げひび割れ
- せん断ひび割れ
曲げひび割れのコツ
曲げひび割れのコツは曲げモーメント図を書くこと。
せん断ひび割れのコツ
せん断ひび割れのコツは、曲げモーメント図と変形。
1級建築士試験 構造力学の問題を知りたいあなたは、こちらをお読みください。
