構造力学の問題解説

1級建築士 構造力学 トラス問題② 節点法と切断法の組み合わせ

こんにちは、ワンワンです。

1級建築士試験の構造で毎年出題されているトラス問題があります。この問題は基本的には簡単な問題が出題されることが多いですが、たまに難易度の高い問題も出題されます。

トラス問題①では、よく出題される難易度の低い問題の解説をしましたが、今回は難易度が高いトラス問題をやっていきます。

トラス問題①を読みたいあなたは、こちらをお読みください。

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今回はリッター切断法に加えて節点法の解き方も解説していきます。

この記事では、

  • トラス問題(節点法と切断法)

について、1級建築士のワンワンが解説していきます。

ワンワン
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トラス問題は頻出問題となり、必ず1点が取れるようになりましょう!1点の差で合否の分け目となる場合もありますので、より1点を取っていく姿勢を持つのがいいですね。

構造力学の基礎として、モーメントと三角関数について知りたいあなたは、こちらをお読みください。

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トラス問題①

水平荷重が図のように作用するトラスにおいて、部材A、Bに生じる軸力を求めよ。ただし、軸力は引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。

実はこの問題を解く時には支点反力を計算する必要はありません。

部材Aは節点法、部材Bは切断法で計算します。

部材Aの軸力

節点法は、部材が集まる節点で力は釣り合う条件を使って解きます。その時、トラスは軸力のみが作用するので釣り合い式は、

  • ΣX=0
  • ΣY=0

で計算します。この使い方については問題を解く仮定を見てもらえばわかります。

節点法の良いところは、軸力0の部材を見つけることが可能となります。

まず下図を見てください。下図は問題のトラスから中央の水平荷重を一つ削除したもので、このトラス図に軸力0になる部材を印しました。

なぜこの印部材の軸力が0かというと節点法を使って解けば、軸力が0だということを導くことができます。

まずは軸力0が集まる節点を取り出して、部材には引張力方向の力を仮定します。次に釣り合い式を使って計算すると、下図のようになります。

上記の計算をすれば、軸力0の部材が簡単に計算できますね。ここで注意すべきことは節点に外力が作用していないことが条件となります。

では問題に入っていきましょう。

問題は中央の水平荷重が加わるので、軸力0部材は2つのみとなります。ここで、部材Aが取り付く節点部分と部材を取り出しましょう。

ここで水平荷重2Pという力を釣り合うようにするには、部材に向きが逆方向の水平力が作用する必要があります。そう考えると斜材の部材Aが向きが逆方向の水平力が作用するように斜めの力を設定することができます。

あとは三角比の関係で部材Aの軸力を計算することができますね。

  • 「引張」は節点から出ていく方向
  • 「圧縮」は節点に向かう方向

$$答えは圧縮方向の-2\sqrt{2}P$$

部材Bの軸力

部材Bの軸力は切断法で計算します。まずは求めたい部材を含めて切断し、切断した部材に引張力を仮定しましょう。

部材Bは斜材なので、水平方向と鉛直方向に力を分解して釣り合い式ΣX=0で計算します。

$$ΣX=0より 2P+P-\frac{N}{\sqrt{2}}=0$$$$答えはN=3\sqrt{2}P$$

節点法と切断法を使えば、簡単に計算できる問題となっています。特に軸力0になる部材の特徴をしっかりと覚えましょう。

トラス問題②

図のトラスに水平荷重が作用する時、部材A〜Eに生じる軸力の「圧縮」「引張」の区別をつけよ。

この問題は部材の軸力の数値を出すのではなく、「圧縮」「引張」を判断する問題となります。

部材A,B,C,Eは節点法、部材Aは切断法で解きます。

部材B、C

部材B、C材の軸力は節点法で計算します。まずは部材B、Cの節点を取り出しましょう。

水平荷重2Pという力を釣り合うようにするには、部材に向きが逆方向の水平力が作用する必要があります。そう考えると斜材の部材Aが向きが逆方向の水平力が作用するように斜めの力を設定することができます。

また、斜材の部材Bにより生じる鉛直方向の力に釣り合うようにするには、部材Cに上向の力が必要となってきます。

矢印方向さえわかれば、「圧縮」「引張」が判断できますね。

  • 「引張」は節点から出ていく方向
  • 「圧縮」は節点に向かう方向

答えは、部材B「引張」 部材C「圧縮」

部材A、E

部材Eは節点法で解きますが、その前に支点反力の反力方向を求める必要があります。支点反力の数値を出す必要はありませんので、注意してください。

支点反力の反力方向は下図のようになります。

水平荷重がピン支点側を回転の中心に一方に浮き上がる力、もう一方に圧縮の力が作用することがわかるので、支点反力は逆方向になりますね。

部材Eとローラー支点が取り合う節点を取り出します。

支点反力の方向が下向きだから、それに釣り合うように斜材の力方向は鉛直方向に上向になるようにしなければいけませんね。そうすると部材Aは圧縮になります。

また、斜材の部材Aのにより生じる水平方向の力に釣り合うようにするには、部材Eに右向きの力が必要となってきます。

答えは、部材A「引張」 部材E「圧縮」

部材D

部材Dは切断法で計算します。まずは部材Dを含んで切断し、切断した部材に引張力を仮定します。

この時に部材D以外の引張力の作用線が交点になる箇所を回転の中心として、ΣM=0の計算をします。

この時、部材Fの引張力の距離をXと仮定します。

$$ΣM=0より -2P\times{l}-N\times{X}=0$$$$N=-2PlX$$

ここでNはマイナスになっているので、斜材Dの仮定している引張力の逆方向の圧縮力が作用していることがわかります。

答えは部材D「圧縮」

「1級建築士 構造力学 トラス問題② 節点法と切断法の組み合わせ」まとめ

節点法

  • ΣX=0
  • ΣY=0

軸力0になる部材

トラス問題①を読みたいあなたは、こちらをお読みください。

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